せん 打ち合わせの写真

平成15年6月初旬の事でした、オーナーの娘さんで、映像デザインをされてるyさんから、「錦糸町駅の近くのお店で看板を設置したいので、現調に来て頂けますか?」という依頼を受けました。その日の夕方に錦糸町の駅で待ち合わせをして、早速現場を拝見させて頂きました。       こちらには、看板らしき物は入口の文字とシンボリックなツリーが置かれているだけでしたので、「なんとか、アジア的でシンボリックな看板を設置したい」との事で、打ち合わせをさせて頂きました。ここは細い路地なので、なんとか幹線道路から見える様な工夫をしたい!僕の気持ちはそればかりに集中していました。

プレゼン図面

会社に戻り、早速設計にとりかかりました。    まずは、「アジアっぽく」という所から考え始め、籐家具の籐を使った看板作りにしようと思ったのですが、籐を外部に放置すると、すぐ腐ってしまうので、ひとまず、以前看板に使った事のある「マニラロープ」と呼ばれる「麻縄」をチョイスしました。                       次に表示面には、「インド綿」の様な「帆布」をチョイス!・・これはインドのランプシェードからヒントを得たものです。             この二つを組み合わせてデザインをして行くと左のパースの様な形になりました。         問題は綿の帆布をどうやって風雨が当たる場所に看板として君臨させるか?でした・・・同業の様々な方に相談して出た結果が、綿の帆布を挟み込んだ世界でたった1枚のアクリル板を作る事・・・・・  うちの仕入先のメーカーに恐る恐る相談すると、いとも簡単に「できますよ」っていわれて拍子抜けしましたが、何はともあれ、数日後にこれでプレゼンテーションさせて頂き、受注となり、詳細はメールで娘さんとやりとりさせて頂き、少しずつ形になっていきました。

塗装写真1

一応内容は決まったので、次は「契約」です。6月の吉日にオーナーの娘さんと某所で契約させて頂き、納品日を7月20迄とさせて頂き、「発注書」と「請け書」を交わし晴れてイメージした看板を製作する事になりました。                                       まず、描いたパースから忠実に図面を起こし、その図面を元に鉄骨を組んで行きます。そして塗装・・今回は看板全体を「アジア」な雰囲気にしたいので少し「サビっぽく」オリジナルの塗装を施しました。下地処理をして、その上にベースとなる茶色の塗料を塗り、次に少し濃いめの塗料に、よく洗った砂を混ぜ合わせ、塗料自体に凹凸をつけます。最後に色々な色をシンナーで薄く溶いて、スポンジでペタペタと色を付けて行きますこの作業が一番センスを強いられて、根気のいる作業です。通常「錆び」というのは溶接したところから錆びてきますので、そんな事をイメージしながら、錆び色をつけていきます。  

そして塗装を完了したのが「写真左」です。        次に縄を巻きます。これが結構大変です(笑)・・・縄というのは、最初の束からほどいてしまうと、すぐに絡まり、収拾がつかなくなってしまうので、ゆっくりとテンションをかけながら一回一回丁寧に巻いていきます。昔「ちびくろサンボ」という童話があり、トラがぐるぐる回っているとバターになってしまうお話がありましたが、本当に身体が熔ける位に何度も看板の回りを回りました(笑)・・              

終わってみると、写真真ん中の縄の束を全部巻き、ざっと200mもの縄を巻いていました。巻き終わった後の写真が右側の写真です。なんだか看板が堂々としてきましたね!

塗装写真2
縄巻き写真1
完成写真1

こちらが納品後の写真!                      如何でしょうか?・・アクリル板とアクリル板の間には柔らかな「綿帆布」が挟んであるので、光が強すぎず、弱すぎず柔らかくなっているのがお解り頂けますか?・・・もう一つは縄と縄との間の光です。イメージとしては」「木漏れ日」のイメージです。これからの「看板」は文字やイラスト、写真などの表現だけでは、お店のイメージをお客様に伝える事はできません。そのお店のポリシーやオーナー様のフィロソフィーを閉じこめた「看板」が要求されるのでは無いでしょうか?

この看板は単に「目立つ」とかそういう意味でデザインしていません。その周辺の地域で「シンボル」となるようなイメージで「設計」させて頂きました。50m程度離れた位置から見ても「あれは何?」と思って頂ける光の演出をしたつもりでおります。                  納品当日は、オーナー様や娘さんには大変喜んで頂けました。     このお店のデザインを始めた時に、これは1からアクリル板を作るので、納期は1ヶ月以上かかりますよとお話させて頂いたのですが、内容を解って頂き、通常では考えられない様な「納期」も承諾して頂きました。  最近の「スローフード」では無いですが、本当に良い物を・・とかナチュラルな物の組み合わせで作る物というのは、やはり時間がかかります。それをご理解頂き、このような作品が出来上がった事は、やはりオーナー様等のご理解が無いと出来なかったので、本当に娘さんとオーナー様には感謝しております。この場を借りて御礼申し上げます。

袖看板完成写真
フラッグ完成写真

フットケアサロン sen様の場合・・・

 

●場所  東京都墨田区太平3-3-5

●ご依頼のあったカテゴリ・・  スタンド看板・フラッグ・袖看板

●ご依頼〜プレゼン・・・そして納品・施工まで・・